ニキビ跡のレーザー治療|種類とおすすめの治療法を4つ紹介!
ニキビ跡に悩んでいる人は対策として、メイクで隠そうとしたり美容液を塗ったりして目立たなくしようと頑張っている人もいることでしょう。
しかし、メイクでは一時的しか隠せませんし、美容液は予防にはよいかもしれませんが改善目的となると難しいでしょう。
第一印象の約7割を占めるのは顔であるといわれています。
そのため、ニキビ跡の目立つ顔では、初対面の人にインパクトを与えてしまうかもしれません。
では、ニキビ跡を根本的に治すにはどうすればよいのでしょうか?
結論、おすすめなのは美容医療による治療です。
本記事では、美容治療のなかでも種類の多い医療レーザーを取り上げ、ニキビ跡におすすめな4つのレーザー治療を紹介します。
「根本的にニキビ跡を治したい」「ニキビ跡の悩みから解放されたい」人は、ぜひ参考にしてください。
ニキビ跡の種類は5つ!特徴と原因を解説
ニキビ跡といっても、ニキビの出来方や体質などによって跡の残り方も異なってきます。
ここでは、ニキビ跡の種類や原因についてみていきましょう。
ニキビ跡は、主に以下5つの種類があります。
それぞれのニキビ跡についての詳細は、次で解説していきます。
1.赤みのある跡
ニキビの炎症が、毛細血管を拡張したり新たに作られたりすることで赤くなるニキビ跡です。
この状態のニキビ跡は、ニキビの炎症によるダメージで皮膚が薄くなってしまったことが赤くみえる原因となります。
炎症が長期化すると起こりやすくなるため、長引くニキビの炎症には注意が必要です。
2.色素沈着した跡
ニキビの皮膚が茶色っぽく変化した状態が色素沈着したニキビ跡です。
色素沈着する原因はメラニンによるもので、赤い跡がメラニンによって色素沈着を起こすと茶色っぽい色に変化すると考えられています。長い期間赤みのあるニキビ跡があると、色素沈着が起こりやすい傾向があります。
3.クレーター状に凹んだ跡
ニキビのできていた皮膚が、クレーターのように凹んでしまうニキビ跡です。
ニキビが化膿して真皮層にある線維芽細胞という組織を破壊してしまうことが、クレーター状の凸凹したニキビ跡になる原因と考えられています。
線維芽細胞は肌の形成には不可欠で、コラーゲンやエラスチンなどの弾力のある肌をつくる役割がある細胞の生成に必要です。
その為、線維芽細胞が減少することで肌の修復機能が低下し、クレーター状のニキビ跡ができやすくなります。
4.しこりのある跡
ニキビの炎症が引いたあと皮膚が固く膨らみ、しこり状になるニキビ跡です。
線維芽細胞が皮膚組織を修復する過程で、再生異常を起こすことが原因と考えられます。
具体的には、ニキビの炎症でダメージを負った皮膚深部の組織を修復しようと、線維芽細胞が細胞を作りすぎてしまうためです。
5.ケロイド状の跡
ニキビの範囲を超えて、正常な皮膚の部分まで盛り上がってしまうニキビ跡です。
傷の修復過程で、コラーゲンや血管が作られすぎてしまい皮膚が盛り上がってしまう状態です。
発症すると、痛みやかゆみなどの症状が現れることもあります。
ケロイドの原因は、他のニキビ跡と体質が大きく関わっていると考えられています。
日本人の約10%がケロイド体質だといわれているため、10人に1人の割合で発症する計算です。
傷跡がケロイドへ変化するのが一般的ですが、ニキビ跡も傷跡の一種のためケロイド状になる可能性があります。
ニキビ跡におすすめ!4種類のレーザー治療を紹介
レーザー治療といっても、その種類は治療の用途別に複数存在します。
ここでは、ニキビ跡におすすめなレーザー治療を4つ紹介します。
それぞれ、施術方法や適したニキビ跡の種類が異なるため、自分の症状に合ったレーザー治療を選ぶことが大切です。
次は、各レーザー治療の特徴やそれぞれのレーザ治療に適したニキビ跡を解説していきます。
1.Vビーム
595nmの波長を出すレーザーを照射して、血管中のヘモグロビンにアプローチする施術方法です。
赤ら顔や赤あざなどに効果的で、赤みや色素沈着したニキビ跡にも改善が期待できます。
赤みの原因は皮膚内の毛細血管の増殖や異常によるものなので、Vビームで原因となっている血管を破壊して改善を目指します。
適したニキビ跡 | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 |
術後2日ほど以下の症状が現れることがあります。 ・赤みや痛み ・腫れ ・内出血 ・水泡 |
2.フラクショナルCO2レーザー
フラクショナルCO2レーザーは、レーザーを細かくドット状に照射していき、肌の入れ替えを行う治療法です。
肌に小さな穴を開け、傷を修復しようとする肌の再生機能の働きを促します。
このように、皮膚細胞の再生を繰り返しながら、ニキビ跡の肌の入れ替えを目指します。
皮膚が再生されるためニキビ跡の改善はもちろん、なめらかな肌も期待できる治療法です。
適したニキビ跡 | ダウンタイム |
・クレーター(凹み) | 術後1週間くらいまでドット状の小さいかさぶたが現れることがあります。 かさぶたがなくなると薄く赤みが現れることがありますが、1~2ヵ月ほどで目立たなくなります。 |
3.ピコレーザー
ピコレーザーは低出力のレーザーを肌へ照射し、メラニン色素を破壊する治療です。
シミ、くすみ、肝斑などの様々な肌治療に用いられており、ニキビ跡の改善も期待できます。
「ピコトーニング」「ピコスポット」「ピコフラクショナル」の照射モードに切り替えられるのも特徴的で、複数のニキビ跡にも効果的です。
色素沈着のニキビ跡には、肌の深部にあるメラニン色素まで波長が届くピコトーニングが向いています。
小さいドット状の穴をあけて再生機能を促進させ、なめらかな肌を目指すピコフラクショナルは赤みやクレーター状のニキビ跡に向いています。
適したニキビ跡 | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 ・クレーター(凹み) |
レーザーの種類によってダウンタイムは異なります。 症状は、赤みや腫れが生じることがあります。 ・ピコトーニング:1~3日程度 ・ピコフラクショナル:1~3日程度 ・ピコスポット:1~2週間程度 |
4.ジェントルマックスプロ
ジェントルマックスプロは主に脱毛に用いられており、波長の異なる2つのレーザーを照射する医療レーザーです。
毛根の破壊に加え毛穴周辺の皮膚をなめらかにし、毛穴の引き締め効果をもたらすためニキビ予防にも適しています。
ニキビ跡の治療には、波長の短いアレキサンドライトレーザーを用いて行います。
そもそも、毛根のメラニン色素を破壊して脱毛するメカニズムのため、色素沈着や赤みのあるニキビ跡を薄くする効果も期待できます。
注意点として、ジェントルマックスプロは照射時に痛みを感じやすいため、不安な人は施術前に医師の説明をよく聞くとよいでしょう。
適したニキビ跡 | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 |
基本的にダウンタイムはほとんどありません。 稀に以下の症状が現れることがあります。 ・赤み ・かゆみ ・腫れ |
なぜニキビ跡にレーザー治療が効果的なのか?
医療レーザーがニキビ跡の治療に効果的といわれる理由は以下3つです。
それぞれの詳細について、次で解説します。
1.肌のターンオーバーを促進するため
フラクショナルCO2レーザーなどのレーザー治療は皮膚に小さな穴をあけ回復機能を促す方法があります。
新しい皮膚がつくられて古い皮膚が剥がれ落ちるターンオーバーが促進されるため、肌の再生の正常化が期待できます。
これにより、クレーター状や凸凹したニキビ跡の肌も、なめらかな肌への改善が見込めます。
2.コラーゲンやエラスチンの生成を促進させるため
レーザーを皮膚に照射することで肌のターンオーバーを促進させ、新しい細胞へ生まれ変わるためのサポートをします。
レーザーが皮膚深部へ届くと、線維芽細胞が活性化されるためです。
活性化された線維芽細胞により、肌のハリに必要なコラーゲンと弾力に必要なエラスチンの生成が促進され、壊れた組織を修復させて本来の肌へと近づけます。
3.メラニン色素を破壊するため
レーザーは皮膚内のメラニン色素を破壊させる働きがあるため、赤みや色素沈着によるニキビ跡の改善にも適しています。
そもそもレーザー治療は、シミやくすみ、肝斑などのメラニンが原因となる肌トラブルを改善させる治療としてよく用いられます。
そして、メラニン色素に反応するレーザーは、Vビームやジェントルマックスプロ、ピコレーザーなど種類も豊富です。
赤みや色素沈着を改善したい人はVビームを、色素沈着やクレーターなど複数のニキビ跡が気になる人はピコレーザー、ニキビ跡治療と同時にお肌のケアも目指したい人はジェントルマックスプロなど、自分の行っていきたい治療に合うものを選ぶとよいでしょう。
レーザー以外でニキビ跡に効果的な治療はある?
ここまでは、ニキビ跡におすすめな治療法としてレーザー治療を紹介してきました。
しかし、ニキビ跡に効果的な治療はレーザーだけではありません。
その他に、以下6つの治療法も有効的です。
レーザー治療をするか迷っている人や他の治療方法も気になる人は、上記の治療法も合わせてご検討ください。
次は、レーザー治療以外の治療法について詳しくみていきましょう。
1.幹細胞治療(再生医療)
幹細胞治療は自身の身体から幹細胞を採取し、培養してから体内に戻す治療法です。
「再生医療」とも呼ばれ、損傷した細胞の修復・再生が期待できます。
肌組織の炎症や損傷で起こるニキビ跡の修復も期待でき、本来の肌への再生を促します。
また、採取した幹細胞は保存もできる点が魅力のひとつといえるでしょう。
つまり、採取したときの細胞を身体に戻すため、採取時の年齢が若いほど再生する皮膚も若くなるわけです。
肌の再生を図る治療なので、すべてのニキビ跡の改善にも期待できます。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 ・クレーター・しこり・ケロイド |
・副作用が少ない ・他の治療で得られなかった効果を得られやすい |
・治療を行っているクリニックが比較的少ない ・即効性は望めない |
ほとんどありませんが、稀に内出血などが現れる場合があります。 |
当院でのニキビ跡治療は、幹細胞を用いての治療を行っています。
幹細胞治療について詳しく知りたい人は、まずはお気軽にご相談ください。
2.ダーマペン4
極細の針で肌の表面に小さな穴を一時的につくり、肌本来のもつ治癒力を向上させる治療方法です。
コラーゲンやエラスチンの生成が期待でき、色素沈着によるニキビ跡やクレーター肌の改善が見込めます。
また、美容効果もあるため複数の肌トラブルの改善も期待できる点も魅力といえるでしょう。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・色素沈着 ・クレーター |
・痛みを感じにくい ・アンチエイジングも期待できる |
・複数回の施術が必要になる可能性がある ・術後の肌の赤み |
3~4日程度 |
3.ポテンツァ(POTENZA)
ポテンツァとは、マイクロニードルと高周波を組み合わせて肌の再生を促進させる治療法です。
マイクロニードルで皮膚の表面に小さな穴をあけ、先端から高周波を照射します。
また、針を抜く際に薬剤を注入するしくみで、肌の奥まで成分を届けられる点も魅力です。
その結果、皮膚の治癒力を高めてターンオーバーを促進します。
コラーゲンやエラスチンの生成が促されるため、なめらかな肌が期待できます。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・赤み ・クレーター(凹み) |
・1回の施術から効果を得られやすい ・肌悩み全般に対応できる ・痛みを感じにくい |
・効果は永久でない ・症状によって複数回の施術が必要 |
数時間~2日程度
・赤み |
4.ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは肌の表面に酸でできた薬剤を塗布し、毛穴の汚れや古い角質を除去する治療法です。
酸と聞くと、皮膚が溶けないか心配になる人もいるかもしれませんが、まさに皮膚を溶かす治療です。
しかし、溶かすのは皮膚の不要な角質や汚れのため過度に心配する必要はありません。
ピーリングによって肌のターンオーバーを促進させるので、新たな皮膚の再生が期待できます。
ニキビ跡の治療に関しても、適した種類が多いのも魅力です。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 ・クレーター(軽度なもの) |
施術後すぐにメイク可能 | ・一時的な肌のバリア機能低下 ・術後、肌が乾燥しやすくなる |
基本的にダウンタイムはほとんどありません。
稀に以下の症状が2~3日続くことがあります。 |
5.IPL(フォトフェイシャル)
肌にIPL(Intense Pulsed Light)という光を照射する治療です。
ヘモグロビンやメラニン色素を破壊する効果があるため、赤みや色素沈着を薄くしていきます。
IPLは医療用とエステサロン用の2つがありますが、得られる効果に違いがあります。
そもそも、IPLは医療行為のため医療従事者でないと扱えない機器です。
一方、エステサロンで扱っている機器は出力が弱く設定されているため、十分な効果が得られない可能性があります。
IPL治療が気になる人は、医療機関の受診を検討するとよいでしょう。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 |
・痛みを感じにくい ・複数の肌トラブルの改善が期待できる |
・1回の施術では効果を得られにくい ・日焼け肌では施術できない場合がある |
ダウンタイムはほどんど現れない治療です。 稀に2~3日赤みが生じることがあります。 |
6.イオン導入
イオン導入はビタミンAやC、トラネキサム酸といった成分を微弱な電気を流しながら肌の奥まで浸透させる治療です。
とくに、ビタミンCは肌のターンオーバーの正常化に必要な成分といわれています。
そのため、赤みや色素沈着したニキビ跡の治療に向いているといえるでしょう。
適したニキビ跡 | メリット | デメリット | ダウンタイム |
・赤み ・色素沈着 |
・痛みを感じにくい ・施術後からメイク可能 |
・成分が合わないと肌トラブルになる可能性がある ・妊娠中や持病の人などは受けられない場合がある |
ダウンタイムは基本的にありませんが、稀に数日間以下の症状が現れることがあります。 ・赤み ・腫れ ・かゆみ |
ニキビ跡の治療をご検討の方は当院へご相談ください
ニキビ跡を改善させるために、医療レーザーは効果的な治療のひとつです。
一括りにレーザー治療といっても、治療方法やターゲットとなるニキビ跡の種類には違いがあります。
レーザー治療を検討している人は、本記事で紹介したニキビ跡の種類や症状に適したレーザー治療を選ぶようにしましょう。
また、本記事ではレーザー以外にも再生医療やピーリング、光治療なども紹介しました。
ニキビ跡の治療では、自分に合った治療法を選ぶことも大切です。
当院のニキビ跡治療では、幹細胞による再生治療を行っています。
幹細胞治療は自身の細胞を体内に戻す治療のため、採取時の年齢が若いほどそれだけ若い細胞が再生するメリットがあります。
幹細胞治療が気になる人は、まずはお気軽に当院へご相談ください。